本会の建築士受験対策講座は、中央省庁 県庁や我が国を代表する企業の研修に採用され、公立大学の社会人公開受験対策講座にも採用された実績を有しています。 |
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合否の重要ポイントの分析・解説市街地に建つデイサービス付高齢者向け集合住宅
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- 高い設計の自由度に対して高度な建築計画力を要する課題 -平成27年度の設計製図試験の内容は、平成21年に行われた試験内容の見直し以来、近年の傾向となっている高い設計の自由度に対して高度な建築計画力を要する内容のものとなりました。 また、計画の要点記述についても一部で従来にない新規な事項についての記述が求められている点も注目されます。 −本試験課題の内容の傾向−
上記の試験内容の見直し事項の中で、課題の設計条件の一部については受験者自身が考え設定することとなった点は、設計者として設計の与条件の一部を提案する能力も重要な要素であることを反映したものであると考えることができます。本課題でも、住戸、機能訓練室、浴室、ギャラリー以外の要求室の面積については受験者が想定することとなっているなど、先ず、課題条件の一部設定について、受験者の適切な判断を問うものとなっています。 敷地条件について本課題は、中核都市の市街地において、北・東側のにぎやかな商店街と南・西側の公園の一角に位置する敷地に計画するもので、以上のような敷地条件をいかに建築計画に反映させるかが計画上の先ず重要なポイントとなっています。 アプローチ計画について
この建物のデイサービス部門と集合住宅部門の共用エントランスホールへのメインアプローチを敷地北側の歩道付の巾員の広い道路から計画するのが定石といえます。 建築計画について1階の計画
この課題では、デイサービス部門とレストラン、ギャラリー、施設管理室等の共用部門を、1,2階に設けることとなっていますが、これらを1階及び2階へどのように振り分けるかが計画上の重要な鍵となります。 2階の計画機能訓練室、浴室等のデイサービス部門を2階にまとめることがこの課題のポイントとなりますが、また、この課題では1,2階を結ぶ縦動線とデイケアー部門の管理動線をどのように計画し、更にまとまったスペースの吹抜けをホールにどのように効果的に設けるかも重要です。 基準階の計画課題条件に示されている36戸の住戸を3〜5階に、出来るだけ好ましい日照条件に配慮しながら計画するとともに、2階屋上の屋上庭園についても日照条件、住戸へのプライバシーの確保等に配慮しつつ計画することがポイントとなります。 計画の要点記述について
本課題での計画の要点記述の内容として、特に構造計画において、目標耐震性能に係わる記述と設備計画において、レストランの厨房の排気計画及び大地震時における給排水衛生設備、電気設備の機能維持に係わる記述とが注目されます。 評価基準の高度化への適確な対応について
本試験の出題内容は、概ね近年の出題傾向の延長線上にあるものと考えることが出来ますが、設計計画上の高い自由度や構造計画、設備計画上で、より広範な知識を問うものであるなど、従来にも増して高度なものであったということができます。 27年の本会講座では、敷地周辺の環境との関連や建物の全体構成の中で、吹抜を活かした空間構成、1,2階を共用部門とデイケアー部門とした場合の建築計画上のポイント、地域住民の一部施設の利用の在り方等、本試験課題とも多くの共通点を有する厳選課題により、近年の設計製図試験で特に合否の鍵となる自由度の高い設計条件に対する高度な建築計画力の養成に努め、また、様々な条件に対応するための構造、設備計画に係わる広範囲で、着実な計画力と記述力の養成に努めました。 |