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合格への鍵〜重要必須事項について、近年の問題を通して解説〜

(本欄は、当会の建築士講座講師が適宜分担して執筆し、当会建築士講座監修者(元国土交通省室長)が総合監修します。)

(平成30年度) 平成29年10月27日 ―第5回―
―工事監理の職責は何か?―

「工事監理」は、建築士法上、建築士の行うことができる業務として定められているものの中で、「設計」とともに最も主要なものに位置づけられており、出題頻度の高いテーマです。その位置づけは、「合格への鍵第3回 建築士の役割は何か?」「合格への鍵第4回 建築士事務所に関する重要な規定は何か?」の図にも示されているように工事を実施する業務としての施工管理とは完全に分離していることが建築士法上の基本理念であるともいえます。

【問題】次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

  1. 「設計」とは、その者の責任において設計図書を作成することをいい、「構造設計」とは構造設計図書の設計を、「設備設計」とは設備設計図書の設計をいう。
  2. 「工事監理」とは、その者の責任において、建築工事の指導監督を行うとともに、当該工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。
  3. 設備設計―級建築士は、設備設計以外の設計を含めた、建築物の設計を行うことができる。
  4. 建築士事務所に属する構造設計一級建築士は、一級建築士定期講習と構造設計一級建築士定期講習の両方を受けなければならない。

この問題は、平成26年の一級建築士法規の問題です。
設問1は、設計とは設計図書を作成することをいう、と定義されていることから、その考え方の延長として正です。
設問3,4は設備設計一級建築士、構造設計一級建築士はいずれも一級建築士であって、一定の設備又は構造の経験等を有する者の資格として定められているもので、あくまでも、一級建築士資格を基本とするものであるため、一級建築士の本来の業務は当然、行うことが出来、また、一級建築士の定期講習の受講義務もあることとなるため、正です。
設問2において、工事監理者の業務は、あくまでも、当該工事が設計図書通りに行われていることを確認することで、それ以上でも、それ以下でもないため、建築工事の指導監督を行うことは含まれません。
なお、「建築工事の指導監督」の意味は、第4回の問題2の解説でも触れているように正確に理解しておく必要があります。

【問題】建築士に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

  1. 建築士は、建築基準法の構造耐力の規定に違反する行為について、相談に応じてはならない。
  2. 建築士は、大規模の建築物その他の建築物の建築設備に係る工事監理を行う場合において、建築設備士の意見を聴いたときは、工事監理報告書(情報通信の技術を利用する方法により報告が行われた場合にあっては、当該報告の内容)において、その旨を明らかにしなければならない。
  3. 建築士が、業務に関して不誠実な行為をしたときは、免許を取り消されることがある。
  4. 建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
  5. 建築士は、建築物の工事監理を行う場合において、工事が設計図書のとおりに実施されていないと認めるときは、直ちに、その旨を特定行政庁に報告しなければならない。

この問題は、平成28年の二級建築士法規の問題です。
設問1,2,3,4はいずれも正ですが、特に3,4は、建築士は法令の規定に定められていること以外には責任を問われることはないということを否定している建築士の倫理規定ともいえるもので、建築士の行う業務の責任の重さ等を考えて特に定められたものとも考えることができます。
設問5は、工事監理業務における職責そのものを問う問題で、建築士法第18条第3項には、「建築士は、工事監理を行う場合において、工事が設計図書のとおりに実施されていないと認めるときは、直ちに、工事施工者に対して、その旨を指摘し、当該工事を設計図書のとおりに実施するよう求め、当該工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主に報告しなければならない。」と規定されています。
ここで、当該工事施工者が工事監理者の指摘したことに従わないときは、その旨を「建築主」に報告しなければならないので、「特定行政庁」に報告しなければならないというのは誤りですので、設問5は誤りです。
なお、上記の法文中に当該工事を設計図書の通りに実施するように「求め」とあり、「命じ」ではないのは、工事監理者と工事施工者との間には直接の契約関係がないこと、また、工事監理者の指摘することが常に正しいとは限らず、万一誤っていた場合のことも考え、工事監理者の権限が必要以上に強すぎたものとならないようにしたとも考えることができます。

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