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平成23年度

 一級建築士学科試験の総評

近年の一級建築士学科試験の問題の傾向としては、従前の試験問題と問うていることは同じ内容のことであっても、より深く掘り下げた理解力を必要としているもの、設問の方法に工夫が見られ、単なる知識のみでなく、より高度な応用力を必要とするもの、また、今日の社会状況を濃厚に反映したもの等の比重が増えていることなどから、表面的な理解力では対応できず、総体的に難化傾向にあるといえますが、23年度の問題も概ね以上のような傾向の延長線上にあるといえます。
学科 I (計画)
問題の内容別では、ほぼ例年通りの構成で、特に比重の大きい建築計画各論については、過去の問題にも類似の内容のものが多く見られるなど比較的に取り組みやすい内容のものであったといえますが、市役所本庁舎に関する新規の内容のもの、近年の社会的問題と係わりの深い介護老人保健室に関する事項が出題されたことは注目されます。なお、保存、再生、活用に関する問題が出題されたことも、今日のストック社会の到来と係わりの深い問題として、今後に続く傾向のものとして注目されます。
学科 II (環境・設備)
この学科の問題は総体的に近年の環境、エネルギー問題と特に係わりの深い分野として注目されますが、環境・設備両分野とも、従来から高度で深い理解力を必要とする問題が出題されており、地道な準備が必要とされます。なお、23年度は、環境の分野の問題の比重がやや増加し、環境と設備の問題が各10問で同数となったことも注目されます。
学科 III (法規)
問題の内容別では、概ね例年通りであったといえますが、建築関係法規として、建築士に係わる問題が5問出題され、近年、建築士に係わる問題が重視され、増加傾向にある中にあって、23年度もこの傾向の延長線上にある点が注目されます。なお、問題の主要構成分野の建築基準法については、問題の内容そのものは例年の内容のものであるものの、設問が従来と異なる角度から問うものなど、より正確な知識と確かな理解力を必要とする問題が目立った点も注目されます。
学科 IV (構造)
問題の内容別分野構成は、ほぼ例年通りといえますが、耐震構造に係わる問題の比重が23年度は高くなった点が注目されます。元来、この科目は、力学など、確実な知識の積み重ねを必要として、不得手と感じる受験生も多いのですが、崩壊メカニズムに関する力学の問題や終局曲げモーメントに関する鉄筋コンクリートの問題など、目新しいものではありませんが、いずれも高い理解力を必要とするもので、総じて地道で着実な準備が必要とされるものが多く出題されています。
学科 V (施工)
23年度の問題の内容は、概ね例年の傾向の延長線上にあり、特に新規な傾向の問題の出題はなかったものの、近年のストック型社会の到来に係わりの深い問題として、耐震改修を含む改修工事に係わる問題が2問出題されたことは注目されます。また、近年の環境問題等を背景とした木造建築の重視に関連して、木造工事に係わる問題の比重も高くなっている点も注目されましたが、以上の傾向は今後も続くものとして注目されます。
- 2011年7月25日 -
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