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平成 23年度

 二級建築士学科試験の総評

例年、二級建築士学科試験の問題は、各学科についての基礎力と、その上に築かれたしっかりした応用力を身につけていれば解ける問題が大半であり、いわゆる難問、奇問に類するもの、新規の事項に係わる問題は極めて少ないのが近年の傾向ですが、本年の問題も以上のような点では特に変化の見られない例年並みの出題傾向であったといえます。但し、一部に、一級建築士レベルのより深い理解力を必要とする問題も近年の傾向として出題されるようになってきていることには留意する必要があります。
学科 I (建築計画)
学科 I は、主として建築計画各論と計画原論、建築設備の分野から成っていますが、概ね、建築計画各論については、例年通りの内容の問題が多かったのに対して、計画原論、建築設備については、やや出題数が多く、内容も一級建築士試験レベルの問題も何問か見られ、そのため、全体としては例年に比してやや問題の難易度の上昇傾向が見られました。計画原論、建築設備の分野は、近年の環境、省エネルギーに関する社会状況を反映したものとも考えられ、今後も留意して行く必要があると考えられます。
学科 II (建築法規)
学科 II は、建築基準法における単体規定、集団規定に係わる問題、基準法以外の関係法令に関する問題から成っていますが、本年の問題は、総じて、例年の出題範囲における例年と同レベルとみなせる素直な問題であったといえます。

近年、建築関連法規では、建築士法が重視され、必ず毎年出題されてきていますが、本年は2問出題され、また、高齢化社会の状況を踏まえて重視されているバリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)の問題も出題されており、更に新規の問題として「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」についての問題が出題されているのが注目されます。
学科 III (建築構造)
学科 III は、力学、各種構造、材料の分野から成っていますが、力学と材料については例年通りの難易度の問題であった一方で、各種構造については、やや程度の高い問題も見られ、また、木造に関する問題の比重が高かったのが注目されるなど、全体的にはやや例年に比して難易度は高かったと考えられます。なお、力学は例年通りのレベルの問題であったとはいえ、力学を不得手とする人は多く、地道で着実な学習が欠かせないことはいうまでもありません。
学科 IV (建築施工)
学科 IV の問題もほぼ例年通りのレベルの問題で、一部に杭工事について一級建築士試験レベルの問題が出題されたり、専門用語に関するやや高いレベルの問題が出題された点等については注目されるものの、概ね、総体的には例年並みの難易度の問題であったと考えられます。

以上のように23年度の学科試験の問題については、学科 II 、 IV は概ね例年程度の難易度であり、学科 I 、 III は、やや例年に比して高い難易度の問題が含まれていたものの、総じて、確実な基礎力とその上に築かれたしっかりした応用力があれば解ける問題が大半であり、むやみに難問や新規の問題に目を奪われるのは得策ではありません。むしろ、不得意科目を克服して各科目にバランスをとり、確実に合格点をとることを目ざした、着実で計画的な準備が重要で合格の鍵となるといえます。

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