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平成21年度試験

 一級建築士学科試験内容の総評

講座トピックスでは、社団法人全日本建築士会(執筆は当会講座の総合監修者)による、試験対策の情報をご紹介しています。

一級建築士
学科試験内容の
総評
全面的な制度改正の下に行われた本年度の学科試験においては、従来の試験に比して、科目が4科目から5科目に変更され、5肢択一から4肢択一に変更されるなど、多くの点での変更が制度面でみられましたが、試験の内容そのものについては、本会における予測のように、本質的な変更は見られるものではありませんでした。試験の範囲も従来の範囲を超えるものではなく、極言すれば、従来の試験の範囲が4科目から5科目になったものとも言え、従って基本的には従来の試験への対応、すなわち、しっかりした基礎の上に築かれた応用力があれば、充分、合格可能なものであったと言えます。

学科 I [計画] :ほぼ従来の計画各論に対応するもので、難易度もそれ程に高くない問題が多く出題されましたが、工事監理に係わる問題やマネジメントに係わる問題は、従来の「計画」の範囲を超えるもので、設計業務そのものに対する幅広い知識を問うものとして注目されました。

学科 II [環境・設備] :新制度における変更点として最も注目される分野でもありましたが、問題そのものについては、従来の計画原論の分野の中から基礎的知識を問うものが多く、いわゆる新規の問題はほとんど見られませんでした。但し、多くの受験生にはなじみの薄いと考えられる電気設備に関する問題等については、広範囲な確実な知識を要する問題が出題されていたことには注意を要します。また、環境・省エネルギーに関する問題については、無論、今後、最も注目すべき分野として留意しておく必要があります。

学科 III [法規] :従来の法規の科目の出題範囲からのもので、難易度もそれほど高くない問題が多く見られました。但し、従来も見られたことですが、構造に係わる問題では、学科 IV [構造]で出題されてもよいのではないかと考えられるものも出題されていたのは注目され、また、建築士の責任、倫理面に係わる問題にも力点が置かれていたのは注目される点です。

学科 IV [構造] :従来の構造の科目の出題範囲からのもので、特に力学等については基礎的知識を問うものが多く、それだけにしっかりした基礎力を身に付けて、とりこぼすことのないようにすることが合格への必須条件といえます。また、耐震構造、構造計画に関する問題についても、新規なものは見られませんでした。あくまでも幅広い基礎力の上に築かれた応用力を身につけているか否かがポイントとなっていると言えます。

学科 V [施工] :昨年のような極端ともいえる詳細な事項を問うような「難問」はほとんど見られず、広範囲な基礎力があれば、ほぼ正答できる問題が多かったと言えます。但し、改修、補修に関する問題は、リフォームが社会的な課題になっていることを考えると、今後とも注目すべき出題分野と言えましょう。

以上から、本年の問題は、いわゆる新規の難問は少なく、しっかりした基礎力の上に築かれた応用力が身に付いているかが合否を分けるものであったと言えます。それだけに、難度の低い問題をミスすることは致命的となることも考えられ、特に1科目でも不得意科目があることは絶対的に不利となることは、来年度の試験に向けて準備する場合にも特に重要な留意点と言えます。

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